写真提供:福岡市
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博多人形 ハカタニンギョウ
きめ細かな素焼きの肌に、繊細な彩色で豊かな表情や衣装を描き出す博多人形。美人ものや歌舞伎、能、童ものなど題材も幅広く、写実性と優美な造形美が魅力です。1976年(昭和51年)、国の伝統的工芸品に指定されました。
Description / 特徴・産地
博多人形とは?
博多人形(はかたにんぎょう)は、福岡市を中心に福岡県内で作られている素焼き人形です。きめ細かな彫り込みと滑らかな曲線、素焼きの質感を生かした繊細な彩色を特徴とし、1976年(昭和51年)2月26日に国の伝統的工芸品に指定されました。
博多人形は、粘土で原型を作り、型取りした生地を素焼きした後、一体ずつ手作業で彩色して仕上げます。釉薬を施さない素焼きの肌を生かしながら、顔の表情や着物の文様、髪などを細やかな筆遣いで描き分けることで、柔らかく落ち着いた表情が生み出されます。
題材は幅広く、「美人もの」「歌舞伎もの」「能もの」「童もの」「縁起もの」など、さまざまな種類があります。なかでも美人ものは博多人形を代表する題材の一つで、時代ごとの美意識や装いを反映しながら多彩な作品が作られてきました。
明治時代には国内外の博覧会へ出品され、精緻な造形と彩色によって広く知られるようになりました。現在も伝統的な人物表現を受け継ぎながら、現代的な造形や新しい題材を取り入れた作品も制作されています。
History / 歴史
博多人形の起源には諸説ありますが、その礎は1600年(慶長5年)、黒田長政の筑前入国と福岡城築城の頃に築かれたとされています。この時期、城下町の整備に伴って各地から多くの職人が集まり、瓦や陶器などを作る技術を背景に、素焼きの人形が作られるようになったと伝えられています。
江戸時代後期になると、正木宗七、中ノ子吉兵衛、白水武平らの優れた人形師が活躍し、博多周辺で素焼き人形の製作が盛んになりました。なかでも中ノ子吉兵衛らによる彩色を施した人形は、現在の博多人形につながる表現の発展に大きな役割を果たしたとされています。
明治時代に入ると、博多の人形師たちは国内外の博覧会へ積極的に作品を出品するようになりました。1890年(明治23年)の第3回内国勧業博覧会をはじめ、1900年(明治33年)のパリ万国博覧会などにも出品され、精巧な造形や彩色が評価されました。こうした博覧会への出品を通じて、「博多人形」の名称が広く知られるようになり、海外への輸出も行われるようになりました。
明治30年代には、主な人形師たちによって「温和会」が組織され、作品を持ち寄って意見交換や技術研究を行うなど、産地全体で表現や技術を高める取り組みも進められました。
その後も人形師たちによって技術が受け継がれ、1976年(昭和51年)2月26日には国の伝統的工芸品に指定されました。現在も、伝統的な美人ものや歌舞伎ものなどをはじめ、時代に合わせたさまざまな作品が作られています。
Production Process / 制作工程
写真提供:福岡市
- 1.土練り 人形を形作る土を練り上げる作業で、練り上げることで土に粘りを出して引き締めます。土を乾燥させ、粉砕、水簸(すいひ)して、大体耳たぶ程度の柔らかさになるまで練り上げていきます。この時使用する土は、伝統的な博多人形では、油山産粘土またはこれと同等の性質を持つ粘土が用いられます。
- 2.原型 人形の姿を構想、デッサンする重要な作業です。ヘラや指先を使い、人形の手足や顔も作成してその姿を作り出していきます。時間が掛かる繊細な作業になるとともに、職人の技が光る場面でもあります。
- 3.型取り
完成した人形の原型をもとに、石膏(せっこう)で型を作る工程です。原型の形や凹凸に合わせて、型から無理なく取り外せるよう必要な部分に分けながら型取りを行います。複雑で細かな造形ほど型の数が増え、原型の表情や衣服の文様などを正確に写し取るため、高い精度が求められます。
原型の周囲を粘土などで囲み、石膏を流し込んで硬化させます。石膏が固まったら原型を取り外し、完成した型を十分に乾燥させてから、次の生地づくりの工程に使用します。 - 4.生地づくり 出来上がった石膏の型に粘土を貼り付けていくとともに、貼り付けた粘土で人形を形作る作業です。粘土を適切な厚さに伸ばし、石膏型の内側へ指で丁寧に押し付けます。粘土同士を「どべ」と呼ばれる、粘土を水で溶いたものを使って接着させていき、その後石膏の型から取り外します。石膏型から取り外した生地は、接合部分などを整えて仕上げ、十分に乾燥させます。生地の内部を空洞にすることで、厚みを整え、乾燥や焼成によるひび割れや変形を抑えます。
- 5.焼成 十分に乾燥させた生地を、電気窯やガス窯で約900℃まで焼成します。
- 6.彩色
焼成した生地に彩色を施す工程です。
胡粉とにかわを用いて肌部分の下地を整えた後、着物や帯、文様などを彩色します。
彩色の際には、必要に応じて光沢を出す本金みがきや金箔張りなども行われます。 - 7.面相
表情を描き、人形に魂を込める作業です。最後に面相筆を使い、「口紅入れ」「目入れ」「まゆ毛描き」を行って表情を仕上げます。
面相描きには繊細な筆遣いと高い技術が求められます。 - 8.完成 多くの工程を経て、博多人形が完成します。
Representative Manufacturers / 代表的な製造元
後藤博多人形 株式会社 ゴトウハカタニンギョウ カブシキガイシャ
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住所
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HP
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電話092-588-4917
人形工房 土の華 ニンギョウコウボウ ツチノハナ
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住所
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HP
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電話092-804-3224
松尾吉将 博多人形工房 マツオヨシマサ ハカタニンギョウコウボウ
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住所
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HP
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電話092-596-0230
Facility Information / 関連施設情報
博多町家ふるさと館
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住所
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電話092-281-7761
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定休日第4月曜日(祝休日の時は翌平日)、年末年始(12/29~31)
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営業時間10:00~18:00(入館は17:30まで)
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アクセス福岡市営地下鉄「祇園駅」より徒歩5分西鉄バス博多駅行「キャナルシティ博多前」下車徒歩3分天神方面行「祇園町」下車徒歩5分
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HP
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