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丸亀うちわ マルガメウチワ
一本の竹から柄と骨を作り上げる一体構造と、軽く手になじむ使い心地が特徴。竹を細かく割き、編み、紙を貼るまで多くの工程を熟練の職人が手作業で仕上げ、実用品からインテリアまで幅広く親しまれています。1997年(平成9年)、国の伝統的工芸品に指定されました。
Description / 特徴・産地
丸亀うちわとは?
丸亀うちわ(まるがめうちわ)は、香川県丸亀市とその周辺地域で作られているうちわです。江戸時代から続く代表的な地場産業で、1997年(平成9年)5月14日に国の伝統的工芸品に指定されました。
伝統的な丸亀うちわの大きな特徴は、一本の竹から柄と骨を作ることです。竹を細かく割いて多数の「穂」を作り、糸で編んで扇形に広げ、その両面に和紙などの地紙を貼って仕上げます。竹のしなやかさを生かした軽さと持ちやすさ、さまざまな形に加工できることも特徴です。
丸亀では、男竹を使った丸柄のうちわ、女竹を使った丸柄のうちわ、男竹を使った平柄のうちわなど、異なる系統の技術が取り入れられてきました。こうした技術の融合によって、多様な形状のうちわが作られるようになりました。
製造には、竹を整える「ふしはだけ」や、骨となる部分を細かく裂く「割き」、糸で骨を広げる「編み」、地紙を貼る「貼り」など、多くの工程があります。産地では一連の製造工程を47工程として紹介しており、現在も職人の技術によって一本ずつ作られる竹うちわが受け継がれています。
現在では、涼をとるための実用品だけでなく、贈答品、祭礼用、広告用、インテリア用品など、用途やデザインに応じたさまざまなうちわが作られています。
History / 歴史
丸亀うちわの歴史には、現在の形につながるいくつかの系統があります。
その一つが、1633年(寛永10年)頃、金毘羅参りの土産として作られたと伝えられる「渋うちわ」です。朱色の地に「丸金」の印を入れた男竹丸柄のうちわで、丸亀周辺でうちわ作りが定着するきっかけの一つとなりました。
18世紀後半になると、丸亀藩はうちわ作りを藩士の内職として奨励しました。この頃には、女竹を用いた丸柄のうちわも作られ、うちわ生産は丸亀を代表する地場産業へと発展していきました。
さらに明治時代には、奈良うちわの技法を参考にしたとされる「塩屋平柄うちわ」が作られるようになりました。こうして、男竹丸柄、女竹丸柄、平柄という異なる系統の技術が融合し、現在につながる多様な丸亀うちわが形成されました。
明治後期には共同工場や事業組織が設立され、生産体制の整備が進みました。大正時代には切込機や穴あけ機などの道具も導入され、生産効率が向上します。昭和初期には名入れ印刷も普及し、広告や販促用のうちわとして需要が拡大しました。
戦時中には生産が減少しましたが、戦後に再び生産が伸び、1950年代から1960年代頃にかけて最盛期を迎えました。その後、扇風機やエアコンの普及など生活様式の変化によって、涼をとる道具としての需要は減少しました。
1997年(平成9年)5月14日には、丸亀うちわが国の伝統的工芸品に指定されました。現在も丸亀では、伝統的な竹うちわの技術を継承するとともに、現代の暮らしに合わせた新しい形やデザインの製品づくりが続けられています。
Production Process / 制作工程
- 1. ふしはだけ
丸亀うちわの材料となる竹を、作るうちわの大きさに合わせて切りそろえます。竹の節の部分を削って表面を整え、柄となる部分と、後に細かく割いて骨となる部分を作る準備をします。
竹の太さや節の位置、曲がりなどを見極めながら、一本ずつ丁寧に形を整えていきます。 - 2. 割き
竹の上部に細かな切り込みを入れ、うちわの骨となる多数の「穂」を作ります。
穂の太さができるだけ均一になるよう、竹の繊維に沿って慎重に割っていきます。細く均等に割ることで、後の工程で美しい扇形に広げやすくなります。 - 3. もみ
細かく切り込みを入れた竹を左右にひねるように動かし、竹の繊維に沿って穂を節の部分まで裂いていきます。
力を加えすぎると骨が折れたり太さが不均一になったりするため、竹の性質を見ながら一つひとつ丁寧にほぐします。 - 4. 穴あけ
柄と骨の境目付近に、鎌(かま)を通すための穴を開けます。
鎌は、左右に広げた骨を支え、うちわの肩部分を形づくる竹材です。穴の位置がずれるとうちわ全体の形にも影響するため、位置を確認しながら正確に開けます。 - 5. 鎌削り
うちわの肩を形づくる鎌を、適切な長さや厚さになるよう削って整えます。
鎌は、うちわの左右の形や全体のバランスを決める重要な部分です。竹のしなりを生かしながら、骨を美しく広げられるよう調整します。 - 6. 編み
穴に鎌を通し、その一端に糸を結び付けて、細かく割った穂を一本ずつ編んでいきます。
糸を穂に順番に掛けながら左右へ広げ、うちわの骨組みを扇形に整えます。糸の張り具合や穂の間隔を調整し、美しい曲線になるよう仕上げていきます。 - 7. 付け
編み終えた骨を左右対称になるよう整え、うちわ全体の形を決めます。
鎌の位置や穂の広がり、糸によってできる曲線などを確認しながら、一枚のうちわとしてバランスの取れた骨組みに整えます。 - 8. 貼り
整えた骨組みの両面に、和紙などの地紙を貼ります。
骨の一本一本に糊が行き渡るよう丁寧に貼り付け、紙にしわやたるみが生じないよう表面を整えます。地紙には無地のものだけでなく、絵柄や文字を印刷したものなど、さまざまな種類が使われます。 - 9. たたき
地紙を貼ったうちわに、仕上げる形に合わせた「たたき鎌」を当て、木槌でたたいて余分な地紙や骨を切り落とします。
丸形や卵形など、製品ごとの形に合わせて輪郭を整え、均一で美しい形に仕上げます。 - 10. へり取り
うちわの周囲に細長い「へり紙」を貼り、地紙の端を保護しながら輪郭を整えます。
さらに、鎌の両端に「みみ」と呼ばれる紙を貼るなどの仕上げを行います。最後に全体の形や貼り具合を確認し、必要な調整を施して完成です。
Representative Manufacturers / 代表的な製造元
有限会社長戸団扇
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住所
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電話0877-22-6484
Facility Information / 関連施設情報
丸亀うちわミュージアム
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住所
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電話0877-24-7055
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定休日水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
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営業時間9:30~17:00(入館は16:30まで)
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アクセスJR讃岐塩屋駅より徒歩で約15分、瀬戸中央自動車道 坂出ICより車で約20分、坂出北ICより車で約17分
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HP
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