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岐阜提灯 ギフチョウチン
細く削った竹ひごで繊細な骨組みを作り、美濃和紙などを張って仕上げる岐阜提灯。秋草や花鳥などを描いた優美な絵柄と、灯りをともした際に浮かび上がる柔らかな光が魅力です。1995年(平成7年)、国の伝統的工芸品に指定されました。
Description / 特徴・産地
岐阜提灯とは?
岐阜提灯(ぎふちょうちん)は、岐阜県岐阜市、山県市、瑞穂市、羽島郡岐南町を中心に作られている提灯です。1995年(平成7年)4月5日に、国の伝統的工芸品に指定されました。
岐阜提灯の大きな特徴は、細い竹ひごで作った骨組みに薄い和紙や絹織物を張り、秋草、花鳥、風景などの繊細な文様を施すことです。
地紙には和紙、生地には絹織物が用いられ、骨にはマダケやハチク、口輪などの木地にはスギ、ヒノキ、ホオノキなどが使われます。
地紙には、にじみを抑えて紙に張りを持たせる「ドウサ引き」を行い、白張り以外では「地色引き」によって地色を付けます。加飾には、木版や型紙を使って色を重ねる「刷り込み」や、職人が一筆ずつ描く手描きの絵付けが用いられます。
火袋は、張り型を組む「型組み」、竹ひごをらせん状に巻く「ヒゴ巻き」、地紙を貼る「張りつけ」、紙の重なりを整える「継ぎ目切り」、内部の型を抜き取る「型抜き」などの工程を経て作られます。
代表的な形には、卵形で吊り下げて用いる御所提灯のほか、大内行燈、回転行燈、変形提灯、装飾用提灯などがあります。盆提灯として広く用いられてきたほか、現在では照明やインテリアとしても制作されています。
History / 歴史
写真提供:岐阜市
岐阜提灯の起源については諸説ありますが、江戸時代中期には岐阜で提灯が作られていたことが伝えられています。
岐阜市では、宝暦年間(1751~1763年)に岐阜の提灯屋・十蔵が提灯を作り、尾張藩へ上納したことを、岐阜提灯の始まりの一つとして紹介しています。
岐阜周辺は、美濃和紙の産地に近く、長良川流域から竹などの材料を入手しやすい地域でした。こうした環境を背景に、提灯のほか、和傘やうちわなど、和紙と竹を用いる工芸が発達しました。
文化・文政年間(1804~1829年)頃になると、草花などの彩色を施した提灯が広まり、天保年間(1830~1843年)には、薄い和紙に絵を施した提灯が「岐阜提灯」と呼ばれるようになったとされています。
明治時代には、形状や絵模様、色彩などの改良が進み、岐阜提灯は土産品や贈答品として各地へ流通するようになりました。また、木版と型紙を組み合わせた刷り込み技法が発達し、繊細な絵柄を効率よく表現する技術として定着しました。
需要が増えるにつれて分業も進み、昭和初期には、口輪木地師、塗師、蒔絵師、摺込師、張屋など、多くの専門職人が制作に携わっていたことが記録されています。
1995年(平成7年)4月5日には、「岐阜提灯」が国の伝統的工芸品に指定されました。
現在も、地紙加工、刷り込み・絵付け、火袋づくり、木地加工などの専門技術が受け継がれ、伝統的な盆提灯から現代的な照明まで、さまざまな岐阜提灯が作られています。
Production Process / 制作工程
写真提供:岐阜市
- 1.ドウサ引き 材料となる和紙に、コシと艶を与えるために、ドウサを塗って乾かします。ドウサというのは、にかわとミョウバンを水で煮込んだものです。ドウサを塗ることで、後に行う摺り込みの際の、顔料のにじみを防ぐ効果も得られます。白地に仕上げるもの以外は、この後に地色を塗ります(地色引き)。
- 2.摺り込み 摺込師(すりこみし)と呼ばれる職人が、火袋(ひぶくろ:提灯の紙を貼った卵型の部分)に貼る和紙に、絵柄を摺り込んでいく工程です。岐阜提灯の特徴の一つともなっています。まず、絵師の原画をもとに輪郭用の版木を作り、輪郭部分を摺ります。次に、色を付ける場所だけをくり抜いた型紙を作り、色を摺り込んでいきます。色の重ね方や接する部分などを考慮して、細かく何回にも分けて色を摺り込みますが、その回数分だけ型紙を作ります。多いものでは100枚を数えることもあります。
- 3.口輪作り・手板作り 提灯の上下に付く丸い輪の部分(口輪)や、提灯をぶら下げるための板(手板)などを作ります。材料は、スギやヒノキなどです。木地師の仕事で、大内行燈の脚部なども作られます。
- 4.装飾 木地師が作った口輪や手板、脚などに、「蒔絵(まきえ)」や「盛り上げ」と言われる技法で装飾を施します。「盛り上げ」というのは、白い胡粉(ごふん)を重ねて菊などを描き、立体感を出す技法です。
- 5.提灯の型組み・ヒゴ巻き 提灯の形を作る工程です。まず、提灯の張り型を組み合わせて、原型を作ります。次に、その張り型につけられた細かい溝に合わせて、竹ひごをらせん状に巻いていきます。太さ1㎜にも満たない竹ひごを、均等の張り具合で巻いていくのは至難の業です。
- 6.張り付け まず、提灯が伸びきらないように、張り型の背の部分にそって、竹ひごに糸をかけていきます。貼られた紙が破れないようにする役割もあります。次に、提灯の上下それぞれ竹ひご4、5本分の幅に、腰張りといわれる補強用の薄紙を貼ります。そのあと、竹ひごに糊を塗り、摺り込みを行った紙を、張り型の一区画ずつ、一枚置きに貼っていきます。一枚置きに貼るのは、模様の継ぎ目を合わせやすくするためです。一回りしたら、残りの紙を模様に合わせながら貼っていきます。
- 7.継ぎ目切り 火袋に紙を一枚張るごとに、のりしろ以外の余計な部分を剃刀で慎重に切り取ります。紙と紙の継ぎ目部分が太いと、灯りにもムラができるので、継ぎ目をなるべく細く、1㎜程度になるように細心の注意を払います。
- 8.提灯の型抜き 紙を貼った火袋を乾燥させたら、中の張り型を抜きます。へらで、丁寧に火袋に折り目を付けて、注意深くたたみます。
- 9.絵付けおよび仕上げ 摺り込みで絵柄を付ける技法と異なり、無地の状態で仕上げられた火袋に手描きで絵を付ける技法です。日本画の技法が用いられますが、灯りを灯した時に透ける色の具合の加減が難しく、また、同じ柄を寸分違わずにいくつもの提灯に描かなければならないため、高度な技と経験を必要とします。最後に、口輪や手板、房などを取り付けて完成です。
Representative Manufacturers / 代表的な製造元
合資会社 松井八五郎商店 ゴウシガイシャ マツイハチゴロウショウテン
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創業1926年 (昭和0年)
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代表松井 博
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営業時間9:30~17:00
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住所
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HP
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電話058-253-1233
株式会社 オゼキ カブシキガイシャ オゼキ
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創業1891年 (明治24年)
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代表尾関 守弘
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住所
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HP
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電話058-263-0111
株式会社 浅野商店 カブシキガイシャ アサノショウテン
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創業1917年 (大正6年)
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代表浅野 有誠
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住所
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HP
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電話058-265-3011
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