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- 大分県
別府竹細工 ベップタケザイク
良質な真竹を細く割り、用途に応じて編み組むことで生まれる、しなやかさと端正な造形が特徴。四つ目編みや六つ目編み、網代編みなど多彩な編組技法を駆使し、花籠や盛籠、バッグなど幅広い製品が作られています。1979年(昭和54年)、国の伝統的工芸品に指定されました。
Description / 特徴・産地
別府竹細工とは?
別府竹細工(べっぷたけざいく)は、大分県別府市を中心に作られている竹工芸品です。1979年(昭和54年)8月3日に、国の伝統的工芸品に指定されました。
主な材料には、大分県内で産出される良質なマダケが用いられます。このほか、製品や用途に応じてハチク、クロチク、ゴマダケ、メダケ、シノダケなども使用されます。
別府竹細工の大きな特徴は、細く加工した竹ひごを組み合わせて立体を作り上げる「編組」の技術です。国指定の伝統的技法では、「四つ目編み」「六つ目編み」「八つ目編み」「網代編み」「ござ目編み」「縄目編み」「りんこ編み」「菊底編み」の8種類が定められています。
これらの基本的な編み方を組み合わせたり、変化させたりすることで、多様な文様と形を作り出します。籠、盛り籠、花籠などの日用品をはじめ、バッグ、インテリア用品、照明器具、美術工芸品まで幅広い製品が制作されています。
竹ひごを作る工程にも高度な技術が求められます。節を整える「節回し」、竹を薄く分ける「剥ぎ」、厚みを整える「すき」、幅をそろえる「幅取り」、角を整える「面取り」などを手作業で行い、作品に合わせて均一な竹ひごを作ります。
編み上げた後は、「共縁」「当て縁」「巻き縁」などで縁を仕上げ、必要に応じて取手や高台を取り付けます。さらに、染色や漆塗り、さび付け仕上げを施す作品もあり、竹そのものの色や質感を生かしたものから、深みのある漆の表情を持つものまで多彩な仕上がりがあります。
History / 歴史
別府竹細工の起源については、景行天皇の巡幸にまつわる伝承があります。
伝承では、景行天皇が九州からの帰途に別府へ立ち寄った際、従者がこの地域に良質な竹が多いことに気づき、茶碗を入れる「メゴ」と呼ばれる竹籠を作ったことが始まりとされています。ただし、これは別府に伝わる起源伝承として位置づけるのが適切です。
別府竹細工が産業として発展し始めた時期については、室町時代に行商用の籠が作られるようになったことが一つの起点とされています。
江戸時代になると、別府温泉の名が広まり、全国から多くの湯治客が訪れるようになりました。滞在中に使う飯籠や笊などの竹製の日用品が作られ、それらが土産物として持ち帰られるようになると需要が拡大し、竹細工は地域の地場産業として定着していきました。
明治時代には、別府の竹細工は日用品や土産物の生産から、より高度な技術を持つ工芸品へと発展します。1902年(明治35年)には、竹工芸技術者の育成を目的として別府・浜脇両町による工業徒弟学校が設立され、竹籃科で専門的な技術教育が行われました。これが現在につながる別府竹細工の技術的基盤の一つとなりました。
1938年(昭和13年)には大分県工業試験所別府工芸指導所が開設され、翌1939年(昭和14年)には、現在の大分県立竹工芸訓練センターにつながる職業訓練施設が設立されました。こうした教育・研究機関によって、技術の高度化と後継者育成が進められました。
戦後、プラスチック製品などの普及により日用品としての竹製品の需要は減少しましたが、別府竹細工は高度な編組技術と造形性を生かし、美術工芸品や現代的な生活用品へと領域を広げていきました。
1967年(昭和42年)には、別府出身の生野祥雲斎が竹工芸分野で初めて重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝に認定されました。
1979年(昭和54年)8月3日には、「別府竹細工」が国の伝統的工芸品に指定されました。現在も別府市を中心に、伝統的なひご取りや編組の技術を受け継ぎながら、日用品から美術工芸品まで幅広い竹製品が作られています。
Production Process / 制作工程
- 1.伐採・油抜き 3〜4年経った良質な竹を竹林から伐採します。伐採した竹は苛性(かせい)ソーダを入れた水で15分間煮沸し、染み出た油を拭き取る油抜きという工程を行います。
- 2.天日乾燥 油抜き加工した竹を天日乾燥すると、美しい象牙色に変わります。天日乾燥した竹は「晒竹(さらしだけ)」と呼ばれ、竹製品生産者は主にこの晒竹を購入し製作します。
- 3.切断加工・荒割り 晒竹を必要な長さに切り、節の盛り上がりを整えます。その後、竹割包丁を用いて繊維に沿って荒割りします。
- 4.剥ぎ 切断された竹は、「荒剥ぎ」→「小割り」→「薄剥ぎ」と徐々に薄く加工します。荒剥ぎはだいたい皮と身が4:6くらいの割合で剥いでいきます。
- 5.ヒゴの仕上げ 「すき銑(せん)」という道具でひごの厚みを均一にし、2本の幅取り小刀の間に竹を通して幅を揃えます。次に面取り刀で角を取り、作品に合った竹ひごに仕上げていきます。
- 6.底編み 竹編みの中で最も技術を要する底編みをします。底編みの難しいところは、底の平面を立体にしていく「腰の立ち上がり」で、竹ひごを火で熱しながら立ち上げていきます。
- 7.胴編み・首編み 続けて胴編みをしていきます。作品のデザインや用途によって編み方を変えたり崩したりして編組します。
- 8.縁仕上げ・取り付け仕上げ 縁仕上げをして編みの工程は終了です。縁仕上げの種類には、編み上げてきたひごをそのまま使う「共縁」、縁にする竹を当てて竹ひごや針金で固定した「当て縁」、竹や籐を巻いた「巻縁」などがあります。作品に応じて取手などを取り付けます。青物、白物は塗装しないので、この工程を終えて完成です。
- 9.塗装加工
編み上がった作品は染料による煮沸染色し、下地染めを行います。染色加工の有無によって呼び名が異なっており、青竹のままのものを「青物」、油抜き加工した竹を使用するものを「白物」、染色や漆塗りを施すものは「染物」・「黒物」と呼ばれます。また、下地染めした作品を乾燥させて、布で磨いていきます。力を入れすぎると竹に傷がつき艶がなくなってしまうので、注意深く均一に力をかけていきます。漆塗り仕上げには生漆を使いますが、作品の出来上がりによって朱合漆または生漆を使った「錆び付仕上げ」で仕上げることもあります。
漆塗り仕上げを行った作品は、保湿性の高い木材などで作られた室で乾燥させます。適度な温度と湿度がないと漆は乾きません。乾燥した作品に必要な場合は装飾などを施して完成です。
Representative Manufacturers / 代表的な製造元
竹工房オンセ タケコウボウオンセ
1993年(平成5年)、大分県宇佐市安心院町に設立された竹工芸の工房です。伝統工芸士・高江雅人氏を中心に、厳選した国産の天然竹を用い、竹バッグや花籠、箸、生活小物などを製作。素材の選定から仕上げまで職人の手仕事を大切にし、伝統の技を生かしながら、日常で長く愛用できる実用性と温かみを備えた竹製品を届けています。
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住所
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HP
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電話0978-48-2027
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見学不可
南風工藝 ナンプウコウゲイ
1979年(昭和54年)設立。良質な真竹の産地である大分県を拠点に、竹工芸品の製造・販売を行う会社です。伝統的な竹の加工技術を生かしながら、現代の暮らしに調和する創作竹製品を開発。オリジナル商品のほか、業務用製品やオーダーメイド、竹材の販売・加工にも対応し、竹の文化と技術を次世代へつなぐとともに、大分の竹産業の発展に取り組んでいます。
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住所
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HP
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電話0977-72-8702
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見学不可
宮井竹工所 みやいたけこうしょ
大分県国東市に工房を構え、竹製の盆ざるや深型ざる、揚げざる、鬼おろしなど、台所で活躍する実用的な竹製品を手がけています。竹ならではの優れた水切れや使いやすさを追求し、一つひとつ丁寧に製作。飲食店などの業務用途にも応えられる生産体制を整えながら、品質と価格の両立に努め、丈夫で日常使いしやすい竹の道具を提供しています。
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住所
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HP
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電話0978-74-0178
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見学不可
Facility Information / 関連施設情報
別府市竹細工伝統産業会館
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住所
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電話0977-23-1072
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定休日月曜日(祝日の場合は翌日)、12/29~1/3
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営業時間8:30~17:00
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アクセスJR日豊本線「別府駅」よりバス九大生研線「南原」下車徒歩2分
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HP
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