豊岡杞柳細工

豊岡杞柳細工 トヨオカキリュウザイク

伝統技術を現代風にアレンジ
しなやかで丈夫な柳で作られた生活雑貨

Description / 特徴・産地

豊岡杞柳細工とは?

豊岡杞柳細工(とよおかきりゅうざいく)は兵庫県豊岡市周辺で作られている木工品です。円山川周辺に自生する「コリヤナギ」でかごを編んだことから始まったとされ、豊岡が城下町として賑わった時代に産業として確立されました。
豊岡杞柳細工の特徴は、自然素材の優しい風合いでありながら、しなやかで強靭な柳の特性から丈夫であることです。全て職人の手で一つひとつ編まれた製品はどこか温もりに溢れ、生活に溶け込む実用的な伝統工芸品です。
編み方が豊富で、縄編みが6種類、側編み(そくあみ)が33種類、縁組(ふちぐみ)18種類あります。それらを組み合わせると様々な形を成形することができます。
伝統的には弁当箱として使われた蓋とセットになった四角い小物入れや、深さのある丸い籠などが主に作られていましたが、最近では現代風にアレンジされたモダンなデザインの杞柳細工のバッグなども人気があります。

History / 歴史

豊岡杞柳細工の起源は1世紀の始め頃と言われており、西暦27年(垂仁天皇56年)に新羅(しらぎ)の王子、天日槍命(あめのひぼこのみこと)が日本に柳細工を伝えたことに端を発するとされています。円山川の荒れ地に自生する柳を使って籠などの日用品を編んだことから始まったその技術は、およそ9世紀頃には確立されていたと考えられており「但馬国産柳箱」と呼ばれる豊岡杞柳細工の作品が東大寺の正倉院に残されています。
江戸時代に京極高盛(きょうごくたかもり)が柳の栽培と技術促進、販売強化を行って柳細工産業として発展させ、豊岡杞柳細工は全国に名を知られる工芸品となりました。
明治時代に入ると西洋風の手提げバッグの制作され始め、大正時代には錠前をつけたバスケット型のバッグが流行し「大正バスケット」と呼ばれました。
近年では1965年(昭和40年)頃には皇太子徳仁親王が学習院幼稚園時代にご愛用された籐豆バスケットが「ナルちゃんバック」と呼ばれ話題になり、雑貨やインテリアの分野にも広く進出しています。

General Production Process / 制作工程

  1. 1.底編み 作業は底の部分を編むことから始めます。軸となる「たてり」と呼ばれる柳の木に棒を並べ、その「たてり」に対して直角になるように「あみそ」と呼ばれる細い柳の枝で編んでいきます。
  2. 2.蓋(ふた)編み 次に、蓋となる部分を編んでいきます。この時、先に編んだ底部分の「たてり」より寸法が広くなるように調整します。蓋編みに使用する「あみそ」は細くて見た目の美しい柳を使います。
  3. 3.底を木型に固定し、「たてり」を差す 底部分の外周に沿って側面を作ります。等間隔になるように印を付け、穴を開けて「たてり」を差していきます。「たてり」を使って縄編みをし、添え芯をします。
  4. 4.側編み 必要な高さまで編んだら木型を抜き取り「縁組み」をします。蓋がぴたりと締まるよう、「拝み縁」という技法を用いて調整します。最後に2本になった「たてり」を、「とじ」を使いながら編み込み不要になった部分を切り落とします。
  5. 5.上蓋編み 底と同様の方法で編んでいき、成形します。
  6. 6.取っ手を作る 蓋に取り付ける取っ手は輪っかにした藤を芯に用いて柳を巻いて作ります。
  7. 7.取っ手と蓋を取り付ける 最後に取っ手を蓋に取り付けて完成です。

Leading Ateliers / 代表的な製造元

たくみ工芸 タクミコウゲイ

昭和のはじめには一万人いたと言われた職人は一人。業者も柳行李に於いては製造業も当店のみ。現在職人の育成、グレードの高い製品作りに努力をしています。

Where to Buy & More Information / 関連施設情報

但馬地域地場産業振興センター 地場産業歴史資料室

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