- 木工品・竹工品
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江戸和竿 エドワザオ
江戸の粋と技を今に伝える
熟練の職人技が長く愛用できる逸品を生む
Description / 特徴・産地
江戸和竿とは?
江戸和竿(えどわさお)は東京都を中心に千葉、埼玉など関東地方で生産されている釣り竿です。江戸和竿とは生産地ではなく、江戸和竿の系譜に属する職人の工房で作られたもののことを言います。
江戸和竿の特徴は何種類もの竹を組み合わせて1本の竿を作る「継竿(つぎさお)」であることと、魚の種類に合わせて多種多様な種類があることです。布袋竹、矢竹、淡竹、真竹など異なる種類の竹を継ぎ合わせることで、釣る魚や釣り方、釣る場所などに合わせた最適の釣り竿を作ることができます。このような継竿は折れたりした場合もその部分だけ挿げ替えればよく、修理が簡単にできるため長く使い続けることができます。
江戸和竿には天然の漆塗りが施されている点も特徴のひとつです。そのため耐久性に優れるだけでなく見た目の美しさも魅力となっています。竿によっては装飾を施したものもあり、釣りを趣味で楽しむ大名などは華麗な装飾を競い合うこともありました。また工房ごとの特徴を示すポイントでもあります。
江戸和竿は汚れや潮を落としたらあとは乾拭きと陰干しをすれば良く、メンテナンスも簡単で長く愛用することのできる釣り竿です。
History / 歴史
江戸和竿は江戸時代の天明年間に発展した継竿の技術で、1788年(天明8年)に江戸上野広徳寺前に創業した泰地屋東作が元祖です。その後東作の弟子が独立していくことで現在の系譜に繋がっています。
江戸は江戸前の遠浅の海や河川にも恵まれていたため、釣りを楽しむ人が多くいました。特に5月~6月のアオギス釣りは遠浅の海に脚立を置いて釣りをする人々の光景が風物詩でした。しかしそれ以外にも季節に合わせて狙う魚を変えるのが江戸の釣り人の楽しみ方で、そのため江戸和竿は色々な魚に適した多様性を持つようになりました。
耐久性を高めるために漆が塗られていますが、漆塗りは装飾性を生み出し、江戸時代後期には実用品から美術工芸品の域にまで達することとなりました。その後昭和初期から戦後にかけては進駐軍向けの西洋風装飾の釣り竿がお土産としてもてはやされるなど、需要のピークを迎えます。しかし、グラス竿やカーボン竿などが登場し需要が減ったことや職人の後継者不足などから多くの工房が姿を消していきましたが、近年では職人技のなせるしなりや美しさ、個性的な1本1本に愛着を感じる人も増えています。
Production Process / 制作工程
- 1.晒し(さらし) 材料となる竹を採取します。竹の種類は矢竹・布袋竹・淡竹・真竹など10種類以上あります。竹藪で1本1本吟味して選別した竹は、皮をむいて油を抜き、1~3ヶ月ほど天日干しします。
- 2.切り組み 「切り組み」は竿の設計図を決める重要な工程です。釣る魚や釣り方などの使用条件に合わせて最適な竿を作るための竹を選定します。竿の長さや調子を考えて一継ぎごとに使う竹の種類や継ぎ口、納め寸法などを決めて竹を切り、組み合わせていきます。
- 3.火入れ―下矯め(したため)― 切り組みのすんだ竹は炭火にかざして加熱します。途中竹から滲み出る油を拭き取りながらきつね色になるまで火に当て、矯め木(ためぎ)という道具で竹の曲がりをまっすぐに矯正します。竹は加熱すると水分が飛び、強く丈夫になるという性質を利用した工程です。1本1本性質の違う竹を同じ硬さに仕上げなければならないので難しい作業です。
- 4.巻き下、糸巻き 「巻き下」は太さの違う竹を継ぐために、すげ口・すげ込み部分、節の表面などを削っていく作業です。すげ口には漆を塗り、糸を巻く為の下地を整えます。「糸巻き」はすげ口が割れるなどしないように補強するための作業です。左手で竹を回転させながら右手で張った絹糸をすげ口にすきまなく巻きあげます。その後、巻きむらを整え「極め(きめ)」の作業を行います。糸巻きしたすげ口に膠(にかわ)を塗り、左手で竹を回転させながら右手で「極め木」を上から押して締め付けていきます。その後すげ口に漆の下塗りをします。
- 5.継ぎ 複数のパーツに別れた竹を1本の竿に仕上げるために継いでいく工程です。「継ぎ」は「並み継ぎ」と「印籠継ぎ」という手法が代表的です。「並み継ぎ」ではすげ口とすげ込み部分がぴったりと継ぐように、一継ぎごとにすげ込みの下地を作る作業や竹の内部を掻きだす作業などを行います。「印籠継ぎ」では細い竹でも強度を増すために、すげ込み部分に芯となる矢竹を埋め込み継いでいきます。「継ぎ」は竿を振ったときに「がた」という余計な音が出ず、しなやかに振れるようにするための技術が必要です。
- 6.塗り下 漆を塗り上げる前の細かい仕上げ作業のことを言います。竿尻の穴に栓を詰めたり穂先の先端に蛇口をつける作業の総称です。
- 7.中矯め 継ぎ合わせた竿全体をもう一度曲がりなどを矯正して整えます。
- 8.漆塗り すげ口・すげ込み・蛇口に漆を塗り、彩色していく作業です。漆は和紙で漉して不純物を取り除いたものを使用し、ほこりが立たないように細心の注意を払って漆を塗ります。彩色の仕方は職人の個性の見せ所です。
- 9.拭き漆 全体に漆を塗り重ねる作業です。竿を回しながら手指を使って漆を塗りこんでいく方法は江戸和竿ならではの手法です。漆を塗りこんだら布で拭き上げ、室(むろ)で乾燥させるという手順を数回繰り返し、塗り重ねていきます。
- 10.仕上げ 最後にポイントに沿って点検作業や微調整を行います。また「込み油」といってすげ込み部分に油をつけて拭き取る作業を行います。竿の最終的な仕上げ作業を行ったら漆を塗り、全体を拭き上げて完成です。
Representative Manufacturers / 代表的な製造元
(株)銀座東作 ギンザトウサク
東作一門の和竿を販売すると共に、オリジナル商品の開発に取組んでいます。和竿を中心に、グローブライド(ダイワ)、シマノ、がまかつ、その他釣り具に関する道具全般を販売しております。
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創業1782年 (天明2年)
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定休日日曜・祝日の営業は問合せ
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代表松本和彦
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営業時間平日 10:00~19:00/土曜日 10:00~18:00
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住所
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HP
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電話03-6459-0216
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見学可 / 製作しているところを見学したい場合はご相談ください
櫻井釣漁具株式会社 サクライツリギョグ
当社は創業1888年日本で一番古い釣竿メーカーです。カーボン、グラス、竹素材を使用し、へら、船、ちぬ、 ルアーロッドを製造販売しております。近年は日本製SAKURAブランドが海外で人気を博し、輸出もしております。
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創業1888年 (明治21年)
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代表櫻井 孝行
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住所
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HP
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電話03-3252-0711
Facility Information / 関連施設情報
江東区中川船番所資料館
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住所
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電話03-3636-9091
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定休日月曜日(月曜日が祝日及び振替休日の時はその翌日) 年末年始・展示替え等、臨時休館あり
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営業時間9:30~17:00(ただし入館は16:30まで)
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アクセス都営新宿線「東大島駅」(大島口)より徒歩5分 都営バス「第五大島小」下車徒歩2分、「東大島駅前」下車徒歩5分
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HP
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