
- 木工品・竹工品
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井波彫刻 イナミチョウコク
クスノキやケヤキなどを素材に、200本以上のノミや彫刻刀を駆使して両面から施す「透かし深彫り」が特徴。花鳥や人物を立体的に彫り上げ、深い奥行きと躍動感のある表現を生み出します。1975年(昭和50年)、国の伝統的工芸品に指定されました。
Description / 特徴・産地
井波彫刻とは?
井波彫刻(いなみちょうこく)は、富山県南砺市井波を中心に、砺波市などで作られている木彫刻です。クスノキ、ケヤキ、キリなどの木材を用い、欄間、獅子頭、天神様などの置物、衝立、パネルなど、さまざまな製品が作られています。1975年(昭和50年)5月10日に、国の伝統的工芸品に指定されました。
井波彫刻を特徴づけるのが、木材を深く彫り込み、両面から立体的に仕上げる「透かし深彫り」です。職人は用途や彫る部分に応じて200本以上もの鑿(のみ)や彫刻刀を使い分け、花鳥、人物、動物、風景などを精緻に表現します。
なかでも住宅の欄間では、正面からだけでなく、室内で斜め下から見上げたときの見え方まで考慮しながら、幾重にも重なる彫りによって奥行きや立体感を生み出します。深く彫り込まれた部分に光と影が生まれることで、木彫刻に豊かな表情と躍動感がもたらされます。
井波彫刻は、瑞泉寺をはじめとする寺社建築の装飾彫刻として発展し、その後は住宅の欄間や置物、衝立などへと用途を広げてきました。現在では、伝統的な技術を生かしながら、インテリア、家具、楽器、日用品など、新たな分野の木彫作品も制作されています。
History / 歴史
井波彫刻の歴史は、南砺市井波にある瑞泉寺と深く結びついています。瑞泉寺は1390年(明徳元年)に創建され、その後たびたび焼失と再建を繰り返しました。1762年(宝暦12年)の大火で本堂などが焼失した後、再建にあたって京都の本願寺から御用彫刻師・前川三四郎が派遣されました。
この再建工事に、地元の大工であった番匠屋九代七左衛門らが参加し、前川三四郎から本格的な彫刻技法を学んだことが、現在の井波彫刻の始まりとされています。その後、七左衛門らの門流によって技術が受け継がれ、寺社建築を彩る彫刻として発展していきました。
1792年(寛政4年)に再建された瑞泉寺勅使門には、番匠屋九代七左衛門による「獅子の子落とし」などの彫刻が施され、井波彫刻の初期を代表する作品として現在まで伝えられています。
江戸時代には、大工が彫刻も手がけながら寺社建築の装飾を中心に製作していましたが、明治時代になると彫刻を専門とする職人が増えました。寺社彫刻で培われた技術は一般住宅の欄間にも応用され、井波欄間が広く作られるようになります。さらに獅子頭や置物、衝立などへも製品の幅が広がっていきました。
大正から昭和にかけては、多くの彫刻師が展覧会や博覧会へ作品を出品するとともに、弟子の育成にも力を注ぎ、産地としての技術基盤が整えられていきました。第二次世界大戦中には厳しい状況を迎えましたが、戦後は協同組合の設立や技術者育成の取り組みが進められ、伝統的な彫刻技術が次世代へ受け継がれました。
1975年(昭和50年)5月10日には、国の伝統的工芸品に指定されました。現在も井波では、瑞泉寺をはじめ全国各地の寺社建築の彫刻から、欄間、置物、インテリアまで幅広い作品が作られています。2018年(平成30年)には、井波のまちなみと木彫文化を伝えるストーリー「宮大工の鑿一丁から生まれた木彫刻美術館・井波」が日本遺産に認定されました。
Production Process / 制作工程
- 1. 下絵 材料には主にクスノキ、ケヤキ、キリなどを用い、作品の用途や大きさに合わせて木材を選びます。仕入れた木材には水分が残っているため、半年から一年ほどの期間をかけ自然乾燥した上で作品に合わせた大きさに切り出します。出来上がりの図柄を木炭で和紙に描き下絵とし、下絵をそのまま材料の木に写します。図柄を最初から木にデザインを書き込むと、彫っていく内に消えてしまい仕上がりが分かりにくくなるためです。
- 2.粗あけ 下絵に沿って糸のこなどで不要な部分を切り抜き、彫刻する部分の大まかな形を作ります。
- 3.粗落とし
鑿(のみ)や彫刻刀を使用して、更に細かく彫ります。荒削り用の鑿(15~16種類)と玄能(げんのう)で鑿を叩きながら不要な部分を削り落とし、作品の大まかな輪郭を作ります。必要に応じてさらに乾燥させます。
玄能(げんのう)とは、釘を打ったり、のみを叩いたりするために使う金槌(かなづち)の一種です。 - 4.粗彫り
70種類ものノミを使い分けながら、作品のデザイン全体を彫り下げ、荒削りだった木材の表面に作品を形作っていきます。大まかなデザインが見えて来たら作品の形や彫る部分に合わせて、大小さまざまな鑿や彫刻刀を使い分けながら彫り進めます。
井波彫刻は、立体的な両面からの透かし深彫り作品なので、上記の荒彫り・小彫りを同じように裏面でも繰り返します。表面を鏡で映し、「糸ノコ機」で削った際に作られた隙間から、裏と表のずれが無いようにチェックしつつ彫り上げていきます。 - 5.仕上げ彫り 粗彫りを終えた表面にはまだ鑿跡や凹凸が残っているため、伝統的な仕上げでは、豆鉋(まめかんな)や仕上げ用の鑿を使い、表面や細部を整え、必要に応じて着色などの仕上げを施します。
- 6.駄目直し 最後に作品全体を確認し、彫り残しや形の不具合を修正する「駄目直し」を行って完成です。
Representative Manufacturers / 代表的な製造元
有限会社井波彫刻工芸 ユウゲンガイシャ イナミチョウコクコウゲイ
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定休日水曜日
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営業時間10:00~18:00
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住所
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HP
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電話0763-82-6798
Facility Information / 関連施設情報
井波彫刻総合会館
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住所
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電話0763-82-5158
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定休日第2・4水曜日、年末年始
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営業時間9:00~17:00
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アクセスJR北陸本線「高岡駅」よりバス井波行または庄川行「井波閑乘寺口」下車徒歩10分
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HP
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