- 織物
- 福島県
奥会津昭和からむし織 オクアイヅショウワカラムシオリ
風のように軽く、水のように涼やか
類いまれなる極上の織物
Description / 特徴・産地
奥会津昭和からむし織とは?
奥会津昭和からむし織(おくあいづしょうわからむしおり)は、福島県大沼郡昭和村で作られる織物です。
原材料となるのは、「苧麻(ちょま)」または「青苧(あおそ)」とも呼ばれるイラクサ科カラムシ属の植物、からむし。越後、宮古や石垣などでもからむしを原料とした上布が生産されていますが、昭和村は本州における唯一のからむし栽培地でもあります。
特に、昭和村産のからむしは質が良いことで知られ、さらりとした触り心地から、夏物衣料をはじめ、小物や装飾品など幅広い用途に用いられています。
History / 歴史
昭和村では江戸時代からからむし栽培が行われ、会津藩主 保科正之の時代には勧農作物のひとつとして奨励。標高が高く寒冷な気候であるこの地の人々の暮らしを支えてきました。質の良い会津昭和村のからむしが越後上布や小千谷縮の上布の原料として使用されたことから、越後の商人が買い付けにきていたといわれています。明治中期には年間生産量6トンを記録するほどの最盛期を迎えましたが、昭和以降、現代の生活様式や化学繊維の普及によって需要は激減、存続の危機に瀕することとなりました。
そのため、平成6年(1994年)から「からむし織体験生(織姫・彦星)」を募集し、1年かけてからむしの栽培から製品加工まで一連の技術を指導。現在も、村を挙げて技術・技法の継承、産業振興に取り組んでいます。
Production Process / 制作工程
- 1.からむし引き 剥いだ皮を充分に水に浸した後、苧引き板、苧ひきご、盤などのからむし用の引き道具を使用して「そ皮(表面の青味の部分)」を取り、表(そ皮がついていた面)を引きます。表裏を返して同じように引いて表裏両面の青味の部分を取り、中の繊維を取り出します。
- 2.糸績み(いとうみ) 作りたい糸の太さに合わせて、乾燥させたからむしの繊維をすべて手作業で細かく裂き、糸を紡いでいきます。経糸はきつく、緯糸は少し甘めによりをかけます。
- 3.織り 作った糸を機織り機(地機(じばた))で織り、反物を仕上げていきます。
Facility Information / 関連施設情報
からむし工芸博物館
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住所
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電話0241‐58-1677
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定休日無休 ※年末年始休館及び臨時休館する場合があります。
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営業時間9:00~17:00(入館は16:30)
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HP
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