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塩沢紬 シオザワツムギ
真綿から手で紡いだ糸と生糸を用い、細かな亀甲や十字などの絣模様を織り上げる塩沢紬。紬ならではの節を残した素朴な風合いと、軽くしなやかな着心地、落ち着いた色調の上品さが魅力です。1975年(昭和50年)、国の伝統的工芸品に指定されました。
Description / 特徴・産地
塩沢紬とは?
塩沢紬(しおざわつむぎ)は、新潟県南魚沼市を中心に作られている絹織物です。1975年(昭和50年)2月17日に、国の伝統的工芸品に指定されました。
塩沢地方では、古くから麻織物の越後上布が作られてきました。塩沢紬は、その絣や縞の文様を表す技術を絹織物に応用し、18世紀後半に生まれたと伝えられています。
国指定の伝統的技法では、先に糸を染めてから織る「先染め」の平織りとし、経糸には生糸または玉糸、緯糸には真綿から手でつむいだ糸を用います。
絣糸は、「手くくり」「手摺り込み」「板締め」などの方法で染め分けます。織る際には経糸と緯糸の絣部分を一本一本合わせながら、手投杼を使って緯糸を打ち込みます。
代表的な文様には、「蚊絣」と呼ばれる細かな絣のほか、十字絣、亀甲絣などがあります。細かな絣を組み合わせることで、端正で落ち着きのある文様を表します。
経糸の生糸や玉糸と、緯糸の真綿手紡糸を組み合わせることで、絹の光沢を持ちながら、真綿ならではのやわらかさと素朴な節感を備えた風合いに仕上がります。
同じ塩沢産地には、強撚糸による「しぼ」を特徴とする本塩沢や、夏向けの薄手の絹織物である夏塩沢などもあり、それぞれ異なる技法と風合いを持っています。
History / 歴史
塩沢地方では古くから麻織物が作られてきました。奈良時代にこの地域で織られた麻布が正倉院に伝わっており、後世には越後上布として高度な麻織物の技術が発達しました。
塩沢紬は、こうした越後上布の絣や縞の文様を作る技術を絹織物に応用して生まれたものです。南魚沼市では、明和年間(1764~1772年頃)に作られるようになったと伝えられています。
塩沢紬では、経糸に生糸や玉糸、緯糸に真綿の手紡糸を用い、糸を先に染めてから、絣を細かく合わせながら平織りで織り上げる技術が発達しました。
越後上布で培われてきた細かな絣の技術は、蚊絣、十字絣、亀甲絣などの精緻な文様として塩沢紬にも受け継がれました。
明治時代以降も、塩沢地方では麻織物と絹織物の生産が続き、塩沢紬は地域を代表する絹織物の一つとして発展しました。
1975年(昭和50年)2月17日には、「塩沢紬」が国の伝統的工芸品に指定されました。
現在も南魚沼市では、手くくり、手摺り込み、板締めによる絣染めや、手作業による柄合わせ、手投杼を用いた製織などの伝統技法が受け継がれています。
Production Process / 制作工程
- 1.図案・設計 原図案や見本を参考に柄の位置を決めて方眼紙に記入し、図案を作ります。絣糸を作り織るために、糸の長さや絣の入る位置などを全て設計します。この設計図を元に布を織りあげるため、塩沢紬の基本となる重要な工程です。
- 2.糸つくり、撚糸(ねんし)
塩沢紬に使われるのは、生糸と玉糸、真綿の手紡糸(てぼうし)です。真綿は数時間煮込んだ繭をアク抜きし、一つずつ手で引き延ばしていくつも重ねて作られます。作られた綿状の真綿を片手で開きながら、もう片方の手の指先でていねいに引き出し、均一な太さになるようにして1本の極細の糸として巻き取ります。糸の太さは、糸を引き出す時の手加減で決まります。こうして作られるのが真綿の手紡糸です。
玉糸とは、一つの繭に複数の蛹(さなぎ)が入ってできる「玉繭」から採られる糸です。二匹以上の蚕が一つの繭を作っているため、糸を作る途中で絡まり、節があることから「節糸」とも呼ばれています。玉繭から引き出した玉糸は数本引きそろえて撚りをかけ、太さや強さを均一にしていきます。
経糸(たていと)に使う生糸は用途によって分け、撚り合わせて太さや強さを均一にします。 - 3.墨付け、くびり 塩沢紬の特徴は、あらかじめ染められた絣糸で織る細かい模様です。そのための印つけをまず行います。はじめに作っておいた絣定規を使って、張り台に張った緯糸(よこいと)に墨で模様の位置の印をつけていき、印をつけた部分は綿糸で固く括ります。括った部分には染料が入らずに残りますが、固く括っておかないと染色の際に色がついてしまい、絣模様がずれる原因になってしまいます。
- 4.摺込み(すりこみ) 摺込み用の竹ヘラで、墨付けされた緯糸の印に合わせて染料を摺り込んでいきます。染色後は100℃の蒸気の中に入れて蒸し、色を定着させた後、乾かします。
- 5.機織り準備
糸の用意ができたら、機を織る準備をしていきます。経糸(たていと)は図案に合わせて、絣がずれないように地糸を巻玉に固く巻き取っていきます。巻き取った経糸を、織機の綜絖目(そうこうめ)に1本ずつ通した後、筬(おさ)に2本ずつ通します。綜絖目と筬は上下に動くので、そこを通した糸も上下につられ、その間に舟形をした杼(ひ)という器具に巻いた緯糸(よこいと)を左右に行き来させて織っていきます。塩沢紬の標準的な経糸は約1,260本です。
一方、緯糸は絣起こしをしてから、糸を紡ぐ時に使う管(くだ)に巻き取ります。地糸は右撚りと左撚りを分けて、別々の管に巻いておきます。 - 6.織 経糸と緯糸の絣模様がずれないように、ていねいに合わせながら織っていきます。塩沢紬は細かい絣模様が多いので、非常に根気のいる作業です。織機は高機(たかはた)と呼ばれるものが使われます。
- 7.仕上げ整理、検査 織り上がったら汚れや糊を洗い落とし、巾を整え、汚れや織りむらなどがないか検査を行って完成です。
Representative Manufacturers / 代表的な製造元
やまだ織株式会社 ヤマダオリ カブシキガイシャ
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創業1913年 (大正2年)
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定休日土曜日、日曜日、祝日
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代表保坂 勉
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営業時間9:00~17:00
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住所
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HP
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電話025-782-1124
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見学不可
Facility Information / 関連施設情報
塩沢つむぎ記念館
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住所
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電話025-782-4888
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定休日年末年始
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営業時間9:00~17:00
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HP
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